『雲南少数民族(瀾滄江流域)的文化与森林保護』の出版について

  本書は、2001年~4年にかけて日本学術振興会および雲南省社会科学院の補助を得て、中国雲南省社会科学院をはじめとする中国の研究者7人と、日本側6人、計13人で、雲南省の少数民族の村を9ヶ選んで、文字通り全員そろって現地に行き、共同調査した成果です。

  これは中国語と英語で書かれ、中国で2006年7月に出版されました。日本語版は、今後日本で出版される予定ですので、ご期待ください。

  90年代後半うちつづく大洪水その他の自然災害の頻発を前にして、中国政府は過去50年続いた山林農地化政策を大転換して、「退耕還林」(畑地をやめて森林にかえす)政策を採用しました。その結果、山岳地帯に住む少数民族は根底から生活再建を迫られています。本書は、少数民族が過去においてこうむった有為転変を直接彼らから聞き取った事実を集め、なんらかの政策提案を試みています。結果として、本書は革命以来の中国の森林政策、環境政策の総決算を兼ねています。 

Oosaki Speaks

経済人類学と環境経済学の総合を志して研究し、國學院大学でその分野の講義(「民族と経済」「環境と経済」「消費社会論」「ゼミ-森と水の経済学」)を担当していました。また、ATT流域研究所という市民の環境科学の運動に参加しています。 今、力を入れているのは、世界で流行中の「持続的開発」について厳しい検討をくわえることです。これからは「エコ・ツーリズム」についても検討してみたいと思っています。

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